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決算分析の事例 第12回ファーストリテーリング 増収と一部の売上高利益率の低下

    ファーストリテイリングの2022年9月1日から2023年5月31日の第3四半期の決算について紹介してみたいと思います。

 まずは、損益計算書上の「営業収益」(「売上高」)と各種損益等および資本合計は以下の通りです。

 「営業収益」(「売上高」)「売上総利益」、「営業利益」、「四半期利益」は増えており、増収・増益です。しかし、「その他の包括利益」が減っているため、「四半期包括利益」は減っています。

 損益計算書上の損益について営業収益に対する比率で見た方が分かりやすいので、計算してみましょう。1行目の「営業収益」(「売上高」)に対する2行目の「売上総利益」の比率は以下の通りです。

 比率は悪化していることが分かります。

 次に、「営業収益」(「売上高」)に対する3行目の「営業利益」の比率を見てみましょう。 

 「営業利益」の「営業収益」(「売上高」)に対する比率は僅かながら上昇しています。

 続いて、「営業収益」(「売上高」)に対する4行目の「四半期利益」の比率を見てみましょう。

 「四半期利益」の「営業収益」(「売上高」)に対する比率は悪化しています。

 次に、「四半期包括利益」の「自己資本」(資本合計)に対する比率を計算してみましょう。

 自己資本に対する「四半期包括利益」の比率も悪化しています。

 セグメント別の「セグメント営業収益」を見てみましょう。ファーストリテイリングは、4つのセグメントに分けています。

 「セグメント営業収益」は、各セグメントとも増加しています。次に「セグメント営業損益」を見てみましょう。

 「国内ユニクロ事業」は、セグメント営業収益は増えていますが、セグメント営業損益が下がっていることが分かります。

 次に、ファーストリテイリングの地域別セグメント情報を見てみましょう。

 

 数字は各地域とも増えていますが、日本とグレーターチャイナの構成比が下がり、韓国・東南アジア・インド・豪州と北米・欧州の比率が上がっています。