自宅で学ぶ決算分析

自分で会社の決算分析ができるようになるブログです。

財務諸表分析

決算分析の事例⑲楽天グループ P/Lも厳しいけど、B/Sも厳しい決算

楽天グループの2023年1月1日から9月30日の第3四半期の決算について紹介します。楽天グループは、12月31日が決算日なので、第3四半期末は9月30日です。 まずは、損益計算書上の「売上収益」(「売上高」)と各種損益は以下の通りです。 「売上収益」(「売上…

決算分析の事例 第18回東芝 減収と一部損益の赤字

東芝の2023年4月1日~2023年6月30日の第1四半期決算について分析してみたいと思います。東芝は、米国基準で連結決算を行っています。 まずは、損益計算書上の「売上高」と各種損益、および資本合計は以下の通りです。なお、左の資本合計は、2023年3月31日時…

決算分析の事例 第17回日本郵船 日本最大の海運会社  減収と未曾有の減益

日本郵船の2023年4月1日~2023年6月30日の第1四半期決算について分析してみたいと思います。 まずは、損益計算書上の「売上高」と各種損益、および純資産は以下の通りです。なお、左の純資産は、2023年3月31日時点、右の純資産は、2023年6月30日時点の数字…

決算分析の事例 第16回サッポロビールホールディングス 増収と一部の赤字、でも営業キャッシュフローは黒字

サッポロビールホールディングスの2023年1月1日~2023年6月30日の第2四半期決算について分析してみたいと思います。 まずは、損益計算書上の「売上収益」と各種損益は以下の通りです。サッポロビールホールディングスは、IFRSで決算しています。 「売上収益…

決算分析の事例 第15回農林中央金庫  日本最大のヘッジファンド  減収・増益と包括損益の赤字

農林中央金庫の2023年4月1日~2023年6月30日の第1四半期決算について分析してみたいと思います。 まずは、損益計算書上の「経常収益」と各種損益は以下の通りです。 「経常収益」は減っていますが、各種損益は増えていて、減収・増益です。損益計算書上は、…

決算分析の事例 第14回ソフトバンクグループ 減収と赤字の減少および営業活動によるキャッシュフローの赤字

ソフトバンクグループの2023年4月1日~2023年6月30日の第1四半期決算について分析してみたいと思います。 まずは、損益計算書上の「売上高」と各種損益は以下の通りです。ソフトバンクグループは、IFRSで決算しています。 「売上高」が減っていますが、各種…

決算分析の事例 第13回良品計画 増収と一部の減益

良品計画の2022年9月1日から2023年5月31日の第3四半期の決算について紹介してみたいと思います。 まずは、損益計算書上の「営業収益」(「売上高」)と各種損益等および純資産は以下の通りです。 「営業収益」(「売上高」)と「売上総利益」は増えています…

決算分析の事例 第12回ファーストリテーリング 増収と一部の売上高利益率の低下

ファーストリテイリングの2022年9月1日から2023年5月31日の第3四半期の決算について紹介してみたいと思います。 まずは、損益計算書上の「営業収益」(「売上高」)と各種損益等および資本合計は以下の通りです。 「営業収益」(「売上高」)「売上総利益」…

決算分析の事例 第11回みずほフィナンシャルグループ 米国基準による赤字と日本基準による増収・増益

みずほフィナンシャルグループの2022年4月1日~2023年3月31日の米国基準と日本基準による本決算について分析してみたいと思います。 まずは、米国基準による損益計算書上の「経常収益」と各種損益は以下の通りです。 「経常収益」は増えていますが、左の期間…

決算分析の事例 第10回モスフードサービス 増収と極端な減益

モスフードサービスの2022年4月1日~2023年3月31日の本決算について分析してみたいと思います。 まずは、損益計算書上の「営業収益」と各種損益は以下の通りです。 「営業収益」が増え、売上総利益は増えていますが、営業利益、経常利益は減り、当期純損益は…

決算分析の事例 第9回りそなホールディングス 増収・増益ながら営業キャッシュフローの赤字

りそなホールディングスの2022年4月1日~2023年3月31日の本決算について分析してみたいと思います。 まずは、損益計算書上の「経常収益」と各種損益は以下の通りです。 「経常収益」が増え、各種損益も増えているので、増収・増益です。包括利益も増えていま…

決算分析の事例 第8回農林中央金庫 日本最大のヘッジファンド  驚愕の増収・減益と営業キャッシュフローの赤字

農林中央金庫の2022年4月1日~2023年3月31日の本決算について分析してみたいと思います。 まずは、損益計算書上の「経常収益」と各種損益は以下の通りです。 「経常収益」は大きく増えていますが、「経常費用」も増えているため、各種損益は大きく減っていて…

決算分析の事例 第7回かんぽ生命 減収・減益と営業キャッシュフローの赤字

かんぽ生命の2022年4月1日~2023年3月31日の本決算について分析してみたいと思います。 まずは、損益計算書上の「経常収益」と各種損益は以下の通りです。 「経常収益」が減っており、各種損益も減っていて、減収・減益です。包括損益は、前期は「包括損失」…

決算分析の事例 第6回サッポロビールホールディングス 増収と赤字の減少

サッポロビールホールディングスの2023年1月1日~2023年3月31日の第1四半期決算について分析してみたいと思います。 まずは、損益計算書上の「売上収益」と各種損益は以下の通りです。サッポロビールホールディングスは、IFRSで決算しています。 「売上収益…

決算分析の事例 第5回ゆうちょ銀行 増収・減益と営業キャッシュフローの赤字

ゆうちょ銀行の2022年4月1日~2023年3月31日の本決算について分析してみたいと思います。 まずは、損益計算書上の「経常収益」と各種損益は以下の通りです。 「経常収益」は増えていますが、各種損益も減っていて、増収・減益です。包括損益は、前期、当期と…

決算分析の事例 第4回第一生命ホールディングス 増収・減益と営業キャッシュフローの赤字

第一生命ホールディングスの2022年4月1日~2023年3月31日の本決算について分析してみたいと思います。 まずは、損益計算書上の「経常収益」と各種損益は以下の通りです。 「経常収益」は増えていますが、各種損益も減っていて、増収・減益です。包括損益は、…

決算分析の事例 第3回三井住友フィナンシャルグループ 増収・増益と営業キャッシュフローの赤字

三井住友フィナンシャルグループの2022年4月1日~2023年3月31日の本決算について分析してみたいと思います。 まずは、損益計算書上の「経常収益」と各種損益は以下の通りです。 「経常収益」も各種損益も増えていて、増収・増益です。 損益計算書上の損益に…

決算分析の事例 第2回楽天グループ

楽天グループの2023年1月1日から3月31日の第1四半期の決算について紹介してみたいと思います。 まずは、損益計算書上の「売上収益」(「売上高」)と各種損益は以下の通りです。 「売上収益」(「売上高」)は増えていますが、各種損益は赤字です。 損益計算…

決算分析の事例 第1回ソフトバンクグループ

ソフトバンクグループの2022年4月1日から2023年3月31日の本決算について紹介してみたいと思います。 まずは、損益計算書上の「売上高」と各種損益等は以下の通りです。 「売上高」は増えていますが、各種損益は赤字です。その金額は減っています。 「売上高…

自宅で学ぶ決算分析 第6回 元手に対してもうけは何パーセント?(資本利益率)

前回の授業では、各種回転率について学びました。今回は、安全性の比率である自己資本比率、そして収益性の指標である総資本利益率と自己資本利益率について見ていきましょう。 第4回の最後のところで、総資本営業利益率について説明しました。元手(資本) に…

自宅で学ぶ決算分析 第5回 各種回転率とキャッシュ化循環日数

今回は、効率性の指標である各種の回転率について見ていきましょう。回転率は、損益計算書と貸借対照表の数値から求められます。 各種資産の回転率を求める算式の分子は常に「売上高」です。分母に入る資産によって様々な回転率が求められます。以下では、①…

自宅で学ぶ決算分析 第4回 立ち食いそば屋の強み(回転率)

前回の授業では、安全性の指標について学びました。今回は、効率性の指標である資本回転率について見ていきましょう。 前回までの授業では、上掲の等式の右辺のうちの左側の売上高利益率について学びました。今回の授業では、右側の資本回転率をはじめとする…

自宅で学ぶ決算分析 第3回 もうかっていても潰れたら大変(安全性分析)

前回は、収益性分析の指標である売上高利益率について学びました。今回は、貸借対照表と安全性の指標である当座比率、流動比率、固定比率、固定長期適合率について見ていきましょう。これらの比率は、貸借対照表の数値から求められます。そこで、まず、貸借…

自宅で学ぶ決算分析 第2回 100円売っていくらがもうけ?(売上高利益率)

企業は利益稼得を重要な目的として行動しています。したがって,利益稼得能力,つまり収益性が,投資はもちろん,その他の融資や取引開始といった行動にとっても大事です。 売上高利益率は,もっとも分かりやすい収益性を判断するための経営指標です。例えば…

自宅で学ぶ決算分析 第1回 まずは会社の大きさを知ろう(経営規模)

はじめに 企業は,私たちの日常生活にとって重要な身近な存在です。朝起きて,夜寝るまで,私たちの生活は,企業が生み出したもの,企業で売られているもので成り立っているといっても過言ではありません。つまり,私たちは消費者として企業に密接にかかわっ…