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決算分析の事例 第14回ソフトバンクグループ 減収と赤字の減少および営業活動によるキャッシュフローの赤字

 ソフトバンクグループの2023年4月1日~2023年6月30日の第1四半期決算について分析してみたいと思います。

 まずは、損益計算書上の「売上高」と各種損益は以下の通りです。ソフトバンクグループは、IFRSで決算しています。

 「売上高」が減っていますが、各種損失は減っています。

 損益計算書上の「四半期損失」について「売上高」に対する比率で見てみましょう。

 「売上高」に対する「四半期損失」の比率は下落していることが分かります。次に、各種損益計算書項目と資本合計を見てみましょう。

 「持株会社投資事業からの投資損益」は、前期黒字でしたが、今回は赤字です。「SVF事業からの投資損益」以下の3つの項目の赤字は縮小しています。四半期包括損益は、前期赤字でしたが、当期は黒字です。

 「資本合計」に対する「SVF事業からの投資損失」の比率は、以下の通りです。

 前期の3割近い損失が、比率で見ても当期は相当減っていることが分かります。

 続いて、「資本合計」に対する四半期包括損益の比率を見てみましょう。

 

 前期は、損失だったので△を付けています。当期は四半期包括利益率となっています。

 次に、キャッシュフロー計算書を見てみましょう。次の表は、各活動によるキャッシュフローの組合せと企業の状況を表しています。

 ソフトバンクグループの各活動からのキャッシュフローは以下の通りです。

 前期は、営業活動によるキャッシュフローの黒字、投資活動によるキャッシュフローの黒字、つまり、投資資産の売却による資金、財務活動によるキャッシュフローの黒字、つまり借金の増大による資金を「現金及び現金同等物の残高」の増額に充てています。

 当期は、財務活動によるキャッシュフローの黒字、つまり借金の増大をを営業活動によるキャッシュフローの赤字と投資活動によるキャッシュフローの赤字、つまりビジネスの拡大に充てているのが分かります。